2019年5月15日水曜日

幾時代

あのおなじとき
死をえらぶ友人がいて
おなじとき
恋に落ちる友人がいた。
わたしは思い出す。
あなたの曖昧な微笑を
あなたがたの
ころがるような嬌声を。

おなじとき
わたしはどうしていただろう?
ふかく しずみこんでいたか
それとも ふわふわ
まいあがっていたか
(もちろん おぼえているけど わざとね)

それから幾時代を経て
わたしたちは おなじことを くりかえす。
恋にはじける友人がいて
死にむかう友人がいて

わたしは ここにいる。

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