2019年5月6日月曜日

駱駝

目覚めると駱駝が三頭、山なりにつらなって訪れる。
なんで駱駝?ふとくちびるを過ぎてしまったつぶやきに、回答はすぐ与えられる。
「害がなさそうで」「可愛い感じで」「それでいて押しつけがましい」「抵抗できなそう」「おもたそう」「楽だってのがいちばんじゃないの?」「それとも落第?」「ラク・だい!」「らく・やん?」
ああ、いい。もう、いい。そんなとこで。
で?
ひきつづいて靴が示される。ここ1週間ばかりずっと靴だ。そろそろ買い替えの時期であるらしい。
わたしの好みがこのように把握されているのかが他人事(ヒトゴトと発音してくれ)のようで興味深い。これではまるでブランド大好きなナチュラリストではないか。ナチュラリスト?その定義は?回答はすぐ与えられる。・・

駱駝もまたナチュラリストの象徴ではなかったか。とぼんやりとまだ靄のなかにある脳細胞でぐるぐるまわしているまに、コーヒーをエスプレッソマシンでなくパーコレータで手ずから淹れようとするじたい、じぶんは変なやつだよなと。声に出したら揶揄の大合唱が押し寄せそうなので口のなかで必死に押し込めながら。
醗酵バタアも趣味品ではあるがこちらは同調者が多いので慎重になる必要は無い。とはいえ、口に出さずにいたほうが無難であることはいうまでもない。冷凍庫にまだあるコンクレートな麺麭をしっかりとりょうのてのひらで掴みだす。コンクレートであること。が貴重だ。

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