2019年10月3日木曜日

名づけたくないひと

きみと私とのあいだにあるびみょうな間(マ)
いわくいいがたいふんいきを
きみは名づけたくない。

どういうことばをつかっても
かならず「ちがう」と抗議する。
どう言っても ずれてしまう。
どう語っても 紛糾してしまう。
名づけると同時に 腐ってしまう。
終わってしまう
から?

だけど きっと
ホンキで名づけようとおもったら めちゃくちゃ簡単なのだ。
生物学的な段階を位置づけるメタフォールをもって
AとかBとか あっさり名指しされてしまうもの。

だって
名づけられないものが
なんでにんげんに知覚されるはずがあろう?
私が たしかに感じている この感覚を
きみが どうとらえているのか しらないけれど

私は 謎を問うて
きみの胸に飛びつくスフィンクスか。
きみが、まっとうに人生を歩めば、私の謎などは粉砕される。
こなごなにくだけてしまう のに。

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